長興寺は臨済宗東福寺派の別格寺院で。本尊は十一面観音。
 建武2(1335)年、中条秀長が菩提寺として創建とのことです。
 当時は塔頭18坊という地域最大の寺院であったそうで、それを裏付けるエピソードとするには余りにも酷ですが、寺の余りの偉容に城と勘違いした織田信長の兵火によって焼失したということです。永禄10(1567)年のことです。
 その後、信長の家臣の余語正勝が再興した長興寺で信長の一周忌法要を行い、「紙本著色織田信長像」を献上したという、皮肉なことですが、さらに巡り巡ってその狩野元秀筆「紙本著色織田信長像」は国指定重要文化財になっています。
 他にも、絹本著色仏涅槃図、絹本著色無為昭元像ほか数々の寺宝が有形文化財です。


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